弦楽ウィンター・コンサート「雪と星のロンド」於 古賀ミュージアム・けやきホール

 代々木上原駅近くにあるけやきホールで行われた弦楽だけのコンサート、ヴァイオリニスト/ソンイルさん率いる10人の弦楽オーケストラが映画音楽や、ソンイルさん作曲のものなど12曲+アンコール”チャルダーシュ”を演奏した。

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 全席自由席ということなので開場30分前にけやきホールに到着したが、ホール関係者や主催者が誰もおらず閑散としたもの、何の音も聞こえない。心配になってきたが、それでも開場15分前で6人、開場時に15人と寂しいながらも観客が、

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 このホール、小さいながらもかなり凝った贅沢な造りとみた。
 舞台奥の反射板をワイヤーで反対側の壁に釣り下げた重りで支えている。
 その名の通り、床も壁もすべてがけやき造りなのだろう!

 プログラムは以下のとおり、

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 ソンイルさんは日本語ベラベラ、
 冗談交じりに曲の説明をしながらセンターでヴァイオリンを弾きながら、10人の仲間たちの指揮も執っていく。

 最初の”白い恋人たち”は、演奏者全員が緊張していたのだろうか、あのフランシス・レイの滑らかな切ないメロディーを聞きなれているだけに、何という堅さ、やたら押し寄せるように響く弦楽器のバランスの悪さに、大丈夫?と思ってしまった。
 二曲目は”カッチーニアヴェ・マリア”、これも極めて繊細なゆっくりな曲、でも元気がありすぎたかな、
 三曲目はソンイルさんの作曲による”月下美人”、これは演奏しなれているのだろう、それまでの二曲とは全く違う、各パーツとバランスのとれた調和のある演奏、ヴァイオリンの響きが全然違う!!!
 そうなってくると全員の息もあって来るのだろう、床からも空気からも弦楽器の振動が直接身体に伝わってきた。(座席は最前列中央)

 そこから雰囲気が変化、休憩を挟んだ二部はメンバー間の湧き合いあいの雰囲気が演奏にも表れてとても楽しめるようになった。

 こじんまりしたホールでマイクを、通さない直の弦楽器の響きを実感した贅沢なひとときになった。