マンションの地震保険

 今夜(2月23日)のNHKクローズアップ現代で取り上げていた「マンション共用部の地震保険」、損害の対象が主要構造部のみに限られることから、支払われる保険額が思った以上に少ないようだ。
 
 エレーベータが壊れても、水道の貯水タンクが壊れても、階段がずれようが、主要構造部では無いので一銭も出ない。
 では主要構造部とは何かというと、マンションの構造様式によってこれまた異なるようだ。
 
 ラーメン構造:          柱(柱はり接合部を含む)、はり
 壁式構造:            外部耐力壁、外部壁ばり
  壁式プレキャスト構造:     外部耐力壁、外部壁ばり、プレキャスト鉛直接合部、プレキャスト水平接合部
  中高層壁式ラーメン構造: 長辺方向は、柱(柱はり接合部を含む)、はり、短辺方向は外部耐力壁、外部壁ばり
 しかも、その壊れ方の判定にも難しさがある。
 
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 これら被害状況のパーセントを積み上げて、被害認定を行う。   
  主要構造部の損害額が時価の50%以上        → 全   損   付保額の100%(時価限度)
  主要構造部の損害額が時価の20%以上50%未満   →  半   損      付保額の 50%(時価限度)
  主要構造部の損害額が時価の3%以上20%未満   → 一部損      付保額の  5%(時価限度)
 
 問題となっているのは、半損と一部損が被害認定差1%で決まり、補償額には10倍の差があること,
従って、被害認定がどう行われたか、見落としは無いのか、透明さが今一のようだ。
 
 我がマンションは壁式プレキャスト構造、今回の東日本大震災でも最も被害の少なかった構造なので、その点は頼もしいのだが、地震時の被害認定も何やら難しそうだ。
 被害が少ない構造だけに、20%未満の被害だったらたった5%のお見舞金しか出ないのだ。
 
 また、地震保険料がプールされている積立金は今回の地震で半減した。積立金を増加させる為に、保険料金の値上げもありそうだ。
 
 管理組合としては、現在地震保険に加入していない。ここに来て関東エリアの巨大地震の発生パーセントが発表されたこともあり、中々悩ましい事態に進展しそうだ。