上野で、北斎と仁和寺

 上野で開かれている興味ある二つの企画展、
  「北斎ジャポニズム」(国立西洋美術館で1月28日まで)
  「仁和寺と御室派のみほとけ」(東京国立博物館 3月11日まで)
 二つを同時に見られるタイミングとして今日の日を選んだが、雪が残り寒かった。


イメージ 1

イメージ 2

 最初は北斎の方へ、
 館内は満員、列に並んで順に見ていたら何時間も掛かってしまうだろう。案内員もしきりに並ばなくてもイイと云っているのだが、
 北斎についてはNHKがやたらと案内番組やドラマを流しその凄さを訴えようとしていたのだが、なかなかどう凄くて印象派の画家たちなどにジャポニズムとして影響を与えたのかピンと来なかった。
 ”百聞は一見にしかず”の典型がこれかもしれない。
 北斎は富岳三十六景や北斎漫画程度しか知らなかった身としては驚きの連続であり、その精緻な描き方や、構図の妙、大胆さ等々、西洋人が手本としたくなったのも頷ける。
 そこに並べてある西洋の絵画は、「贋作」もあれば、ちょっと無理にこじつけたものもあったが、
 総じて足早に廻っても楽しめた。北斎は凄い画家だった!
 
 次は「仁和寺」の方へ、
 平成館という奥まった方が会場だったのだが、入場者は北斎の半分以下、それだけゆとりを持って回ることが出来た。
 仁和寺天皇家とゆかりがあるとはNHKが放送していただろうか、
 空海直筆の真言密教書写が見られるだけでも素晴らしいのに、国宝、重要文化財がずらり、
 仁和寺所有のものだけでなく、仁和寺を総本山とする御室派寺院所有の御物も、
 
 中でも、手がジンジン痺れて仕方なかったのが、国宝「孔雀明王像」、
イメージ 3

 もう一つが、奈良・子島寺の国宝「胎蔵界曼荼羅」、
 曼荼羅の飾ってある部屋に入っていくつれ手の痺れが増していった。
 
 展覧会の中で気になる仏像や仏画が一つでもあれば大満足なのだが、この仁和寺ゆかりのものはそんなものではなかった、凄い、北斎とは別の意味で、