善玉菌 vs 悪玉菌

 よく腸内細菌の種類でそう呼ばれることが多い。
 特にヨーグルトの宣伝で善玉菌を増やすと云っている。
 これはTrendyの記事だが、「腸内細菌は偉大! 正しく知って健康になる」というものがあった。
         
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  ただ、この記事の中にも、
        
腸内細菌の中でも数が多い菌にクロストリジウムがある。もともと免疫を制御する善玉菌なのだが、「この中のクロストリジウム・ディフィシルはトキシンという毒素を出して深刻な腸炎を引き起こす悪玉菌。逆に悪玉菌とされる大腸菌も、すべて悪玉とは限らない」と金井教授は説明する。現在、善玉や悪玉にはっきりと分類されている菌は、膨大な腸内細菌全体から見ればごく一部に過ぎない
   
  と触れているように、大括りの善悪区分は必ずしも
適切ではないように思う。
 これは少し古い本になってしまうが、
  
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 新谷弘実氏の著書の中でも、
    
  『悪玉菌は、不消化物などを破壊・崩壊させるような働きをするので、一般的には有害菌だと考えられているのですが、不消化物を早く体内から排出するために、異常発酵を起こし有毒なガスを出させて腸を刺激し、ガスや便の排せつを促していると考えることもできるのです。
 ですから、腸内細菌というのは、本当は善悪がそんなにきっぱりと分かれているものではないのではないかと考えています。悪玉菌も、必要だから体内に常在しているのではないでしょうか。
   
  というように、人間の身体の中に不要なものは無いのかも知れないと思うようになってきた。要はそのバランスが適切に保たれているかに掛かってきていると、
   
 コレステロールにしても善玉コレステロール、悪玉コレステロールと区別されているが、腸内細菌と同じよに悪玉コレステロールも不必要なコレステロールでは無く、壊れた血管の修復を担うとも云われており、やはり存在意義があるから備わっているのだと思う。
   
  ミクロな研究成果は色々とあるのだろうが、人間の身体は素晴らしく良くできていて、常に平衡状態に保とうとしている。
 善・悪と決めつけて片方を排除するようなワンポイントの対処療法より、身体全体のバランスを保つような食事・運動など、生活環境の改善・維持の方が大事なのではと、この記事、この本を読むことによって改めて思うようになった!