企業の軌道修正は上手くいくのか?三越、amazon

 先日の”がっちりマンデー”では、老舗企業がしれっと軌道修正していてそれが実は本流になっていたという話題であったが、ここに挙げたのは費用削減が狙いだろうと思われる。
 
 1.三越伊勢丹が5月25日から「Tポイントサービス」を開始、
  付与率は200円で1ポイント=0.5%とかなり低め、もちろん1ポイント=1円で使える。
 
 これまでデパートのポイントは有料の専用カードに対して付与されていたが、概ね5%(例外は西武・そごうの無料=2%、東武=3%)の還元率、年間利用額に応じて還元率が高まっていく(例外高島屋の有料=一律8%)。
 これに対して今回の三越伊勢丹の「Tポイント」の導入は、囲い込みにはならないが普及している「Tポイント」が利用できるという馴染みやすさで若者への訴求力は少しあるだろう。一方で、還元率の低さから専用カードの囲い込み機能を上回る利益の持ち出し抑制にも繋がると思われる。
 低金利の中、高還元率のデパートの積み立てカードが人気となっているが、ポイントカードも考えてみれば相当の金利になる。既存のポイントカードの還元率を下げるのは他デパートとの兼ね合いで憚られるが、新カード、それもポピュラーなものを取り入れるのならサービス向上のように見せることも出来る。まさにしれっと変更である。
 
 2.米Amazon.comがB767貨物機20機をリース
 これまでamazonは配送をUPSFedExUSPSといった外部輸送業者に頼ってきたが、貨物機20機となると、相当のボリュームを自前輸送することになる。

 これは旅行会社が航空機を自前で保有し、チャーター便のように海外旅行を企画してしまうようなもので、ボリュームさえ恒常的にしっかり揃っているなら効率的なことだ。もちろんamazonであれば、全輸送量のほんの一部かも知れないが、大きな流れの変化である。
 外部輸送会社からの反発が無いのなら、これは思い切った改革であるし、amazonだから出来るのかも知れない。”しれっと”とはいかないが、”したたか”である。
 
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 大輪のバラでいくか、
 小さくタイムでいくか、
 
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