007 白紙委任状

 007シリーズの新しい本が出て、一時ベストセラーの一角を占めていたが今はどうなのだろう。
 
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 レイモンド・ベンソンの作品以来なので読んでみたいと思いつつも、ハードカバー¥2380+Taxというのは些か敷居が高いような気がして図書館へ
 ところが人気が高いようで予約53番目になってしまった。
 待つこと1ヵ月余り、メールに「ご用意が出来ています。」
 
 白紙委任状(カルト・ブランシェ)がどういう意味か想像を巡らしていたが、荒っぽい言い方をすれば「何をしてもイイ」、まさに007にうってつけの表現だ。
 それを題名にしたのは何となくスタートをイメージしてしまう。「007」とはどういう立場で、どういう組織に所属し、どういう人々が取り巻いていて、どういう生い立ちで、どういう薀蓄をもっているとか、そういった説明が多いような気がした。これまでのイメージを現在持って来ればこうだろうと思わせる。
 
 この作品もロンドン、セルビア、ドバイ、ヨハネスブルグと舞台が広範囲、007シリーズの映像を思い出しつつ、Carte Blanche の世界を想像させてくれるには充分な記述がある。
 
 ダニエル・クレイグの007より紳士的かとも思う。
 
 一気に読みたいという気持ちにさせてくれた。
 
 「この本は、予約している人がいます。延長は出来ません。必ず、返却日までに。お返しください。」
 さて、この本は何番目の予約待ちの人に回るのだろう?