スギ花粉が PM1.0 に?

 今中国からの汚染物質PM2.5が日本に飛来することの危険性が伝えられているが、コトはもっと深刻になりそうだという研究もあるようだ。
 
 日本では大気汚染防止努力により、年々PM2.5の発生は減少しつつあるものの、1日10~20μg/㎥は今でも観測されている。それが中国から偏西風に押し流されて来るため、基準値1日35μg/㎥を超える日も出てきている。
 
 環境省の情報によれば、PM2.5は肺への影響が懸念されている。
 
 PM2.5は粒径が非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、肺がん、呼吸系への影響に加え、循環器系への影響が懸念されています。」
 
 ここに来てもっと深刻なのは、2月下旬から本格化するというスギ花粉とこのPM2.5が結びついてしまうことだ。もともとスギ花粉は30~40㎛の大きさで、PM2.5=2.5㎛の粒子の10倍以上の大きさがある。
 
 ところが埼玉大の研究チームによれば、「スギ花粉にPM2.5が付着すると、湿気などの影響で収縮を繰り返し、およそ5分後には花粉が裂けて爆発、さらに小さく有害な粒子PM1.0が発生する。」という。
 
 こうなると普通のマスクでは到底防ぎきれないので、防塵マスク対応となってしまう。 
 なんとも厄介なことになってしまった。
 
 一方で、肺胞に沈着する粒子サイズは2~4㎛の間が最大であり、0.1~1㎛は逆に少ないという検討報告もあり、果たしてスギ花粉は凶と出るのか吉と出るのか微妙である。
 
 願わくば、先日の隕石の如くスギ花粉+PM2.5が粉々に分裂してPM0.5程度となり、肺胞への沈着がミニマイズされることである!