初めての文楽観賞

 文楽というものの存在は知っているものの、TVでちらっと見るくらいで国立劇場にわざわざ見に行くなどということはふつうでは思いもよらない。
 だが、たまたまさる会の催しものの一つに挙がっていたのでお試しに見ることにした。
      
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 演目は「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」、
 まず読めないし、内容は皆目見当もつかない。
    
 人気力士濡髪長五郎は贔屓筋の息子与五郎が遊女吾妻を請け出せるように、恋敵の平岡が肩入れする素人力士放駒長吉に勝ちを譲り、・ ・ ・
    
  黒子が「東西、」と言いながら浄瑠璃を語る太夫と三味線の弾き手を紹介してから話が始まる。
 生演奏、生語りで国立劇場小劇場いっぱいに音が響き渡る。
 人形遣いは三人、そのうち一人だけが顔を出し、のこり二人は黒子、
 すこし席が離れていたので、人形の表情がはっきりと見えなかった。
 というのと、語りが難しいので字幕が出るのだが、そちらに目が行って肝心の舞台を見る割合が半分以下になってしまった。音声ガイドは借りなかったのだが、見どころの解説、あらましの紹介はあるものの、やはり字幕も見る必要があるので、昔詞を完全に理解出来ない限り、舞台だけというのは無理だろう。
 話は結構面白い、が、長い!
 途中の長休憩、といっても25分だが、その間に昼食をとる。
    
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  食べ終わってトイレに並んで席についたら程なく開演、ここでお弁当を食べなければ三時半までひもじい思いをしないといけない!
  
  字幕を読んで、とても勉強になった。語りで使われる言葉の漢字はこう書くのだ、こう読むのだ、日ごろ使っている言い回しもココからきているのだ等々、話の進行以外にもしきりと頷くことしきりであった。
    
 幕ごとに語り手が変わるのも意外であったし、一人何役もこなすのも凄いことである!
 その語りに、何回か感激もした。
   
   初めての文楽は驚きいっぱいに終わった。