日経ビジネスの記事の表題を見て、さて何が原因だろうと想像してしまった。
様式便器の先達たる米国で詰まる、というのは便器そのものではなく、使い手の問題かと思ったりしたが、実は単純な理由だった。
副題に”ラスベガスと米国を席巻したTOTOの凄技”とある。
TOTOの地道な努力が花開かせたという成功物語であった。
ラスベガスの目抜き通り、ラスベガス・ストリップ(大通り)の80%のホテルがTOTOの製品を採用しているというのはもの凄いシェアだと思う。
そのきっかけは1999年にできたベネチアンホテル、ここのトイレを一括してTOTOが受注し、その後のメインテナンスの良さが水道屋さんの口コミで広がって、ラスベガス・ストリップのホテルを席巻してしまったということらしい。
ベネチアンホテルには昨年泊ったが、便器がTOTOだったとは気づかなかった。
記事を読んで納得出来たのは、ラスベガスでの徹底した節水状況にある。
砂漠の真ん中に作った大都市、貴重な水は確か三度利用されていたと思う。
飲み水→冷房水→トイレ洗浄水といった具合に、
トイレを流す1フラッシュ当たりの水量は規制前の8Lから、92年に6L、2011年からは4.8Lにまで減らされてしまった。
TOTOのトルネード洗浄は4.8LでOK,さらに3.8Lのものまで開発して公共施設などからの受注が相次いでいると云うから、水需要のひっ迫を想定した技術開発の先見性に敬服する。