「天皇の料理番」で秋山徳蔵がパリのホテル・リッツで師事した料理長がオーギュスト・エスコフィエ、その名前を冠したお店が銀座の”エスコフィエ”、ソニービルとエルメスの間の通りを新橋方向に少し入った左手にある小さなお店、手前の米料亭「八代目儀兵衛」に並んでいる人々の先にある。
まずパンが出てきた。特にバターとかオリーブオイルとかは付いてこない。
このパン、もちろんフランスパンは香ばしく、側はパリパリ、中はフワフワで、そのままだけで充分美味しい。ただ、食べ過ぎると他の料理が入ってこなくなるので控えめにした、一切れが大きいし、
次はサラダ、
このサラダ・ド・グルマンは贅沢、大きく目立つのは天使海老、左にテリーヌ、右に鴨ロースト、奥に帆立、カツオ、三種類のソースと、クルミ和えのドレッシング、これだけでお腹は大分満たされる。
本日のスープは牛蒡と聞いて、一体どんなのが出てくると思ったら、こってりしていて、甘みのある牛蒡の味が微かにする。塩は使っていないかと思うほど薄味、忘れたわけではないと思うが、
メインは平目のフェルナン・ポワン風、フェルナン・ポワンは三つ星レストラン「ラ・ピラミッド」のオーナーシェフ、彼の作風の平目のムニエルということだろう。平目と云われたが、鯛と云われても分からないほど、厚みがあって甘みがあって味があって、これは美味しいと思った。