海水と真水で発電

 浸透圧という言葉は、昔化学だったか生物だったかその両方だったか、聞いたことがある。
 確か、細胞膜や浸透膜を挟んで二つの液体が並んでいるとき、濃度に差がある場合、平準化しようとして濃度の薄い方から濃い方に水分が流れ込む力=圧力だと思った。
 サイトで浸透圧を調べても、それらしき図が出てくる。
 
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 逆に濃度の濃い方に圧力を掛けると水分が抜けだしていくようだ。
 放射能物質を浄化する浄水器として逆浸透膜方式というものが紹介されていた。高額で、ミネラル分も全て除去して純水になってしまうので美味しくないともきく。
 
 その浸透圧を利用して発電をしてしまおうというアイディアが実現化されようとしている。
 
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 濃度差が大きいと浸透圧も強くなるので、充分にタービンを回せる勢いの水が出てくるという。
 ただ、それには相当塩分が濃くないとそれだけの浸透圧が発生しないという。これまで日本近海の塩分濃度では薄すぎて実用化は出来なかったそうだ。
 それでは、塩分濃度がここに来て高くなったのかと云うとそうではなく、海水から真水を生成プラントで発生した塩分の濃い残水の再利用が出来そうだからだ。
 確かにわざわざ水で薄めてから捨てていたものを、この方法では半透膜を挟んで真水を置くだけで、発電もしつつ海水の希釈にも役立つというのだから一石二鳥だ。しかも海水は無尽蔵、コスト面でもメリットは大きい。実用化して欲しい。