今日から公開「インビクタス・負けざる者たち」

 今年のアカデミー賞には主演・助演男優賞でノミネートされているが、クリント・イーストウッド作品であるものの、作品賞・監督賞にはノミネートされなかった。

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 南アのネルソン・マンデラ大統領が黒人と白人の融和に好きなラグビーの試合を活用したという実話に基づいている。なんとなく筋が読めそうな題材だが、1995年のラグビーのワールドカップの結末を知らないので、ハラハラしながら見てしまった。

 

 モーガン・フリーマンマンデラ大統領を演じているが、元々似ているところに気持ちを込めた演技をしているので、彼の言葉・仕草に感動した。

 マット・デーモンはアパルトヘイトの象徴たるラグビー・チーム「スプリングボクス」のキャプテン、マンデラに会い、その寛大さにうたれてチームを引っ張っていく。ボーン・シリーズではなく、「グッドウイル・ハンティング」を思わせる真面目で几帳面なマット・デーモンだった。

 

 134分、丁寧に流れを描いているので一気に終わってしまうというものではなく、多少長さを感じる。ラグビーの試合も格好良くトライを決めるというものではない。

 でも、南アの国民が、民族を問わず熱中したように、観客たる自分も試合の行方に一喜一憂するようになってしまう。

 国際的スポーツの持つ国民感情の高揚効果は凄いものがある。それこそ国が一丸となる瞬間だ。

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 マンデラ大統領の国を一つにしたいという思いが伝わってきた。彼の偉大さを認識しなおした作品だった。「4++」