映画「ビューティフル・デイ(You Were Never Really Here)」 評価 4+

 2017年のカンヌ映画祭で男優賞と脚本賞を受賞した作品というのに惹かれて借りてみた作品、
 ヴァイオレンスものとも思ったが、少女の姿もあり、意味ありげだったので、(日本版BD)

イメージ 1
 
 ところが偶然だったが、主人公ジョーを見て、あれっキリスト!

イメージ 2
 
 ホアキン・フェニックスという男優は昨日初めて知ったのだが、その”キリスト”が主人公と云うことは完全なる悪者でもなさそうだと、半ば安心して見始めた。
 
 ジョーは自分のことを映画の中で云っているように“頼まれ殺し屋”、
 至近の仕事は行方不明になった少女を救出すること、その時に監禁している悪者は消える。
 その後請け負ったのは連絡を絶った上院議員の娘ニーナを救出すること、
 救出後上院議員が迎えに来るのを待っていたら、議員が飛び降り自殺、直後警官に扮した殺し屋に命を狙われ、娘ニーナはさらわれてしまう。
 その後ジョーに仕事を斡旋した人物、ジョーが面倒を見ていた老母と、次々に殺されて行く。

 とても緊張する映画であり、フラッシュバックで出て来る子ども時代、ビニールを被った姿等々、何かと考えさせられる。
 ”正義の殺人”は許されると思ってしまうところが怖い。
 
 ”You Were Never Really Here”という原作を映画化したものだが、何と訳せば良いのか、
 「決してココにはいなかった」、現実と夢想の境が無くなった状況を表すのか?
 邦題”Beautiful Day”は映画の最後にニーナがジョーに語りかけた言葉、

 これはサスペンスものとして良く出来た作品だと思う。 評価「4+
 殺人ものでなければ良かったのだが、そうなるとストーリーが成り立たないのだろう。