ギャラリーの展示を見るというより、食事をして美しい庭を散策するという目的で、
美術館の入場券を買うことなしに正面のレストラン「ベルヴェデール」へ、
運よく奥の池を眺められる席に案内された。
三方が窓、右手方向に池がある。
美術館そのものは、この池に面して右手奥にある。
以前は、この特徴あるサイロのような建物を右手に見ながら、更に奥の方に散歩道があったのだが閉鎖されていた。
その代わり、レストランの前あたりから森の中に入っていく「緑の散策路」が出来ていた。ここを歩くのは初めてのことだ!
実に良く整備された自然探索路になっている。
この中に入ると日光が遮られ、気持ち良い風が吹いていて暑さを感じないし、森の香りが漂っていた。
そこここに山ユリが咲いていた。
この森を抜けて原っぱに出ると、沢山のヒマワリが植えられていた。
「マティスのひまわり」と書いてあった。
ゴッホのひまわりは有名だが、マティスのひまわりは聞いたことがないと思って探してみたら、これはタキイが画家シリーズで販売しているひまわりの品種名だった。でもちゃんとマティスもひまわりを描いていた。(花瓶のひまわり[1898])
この広場を抜けて奥に行くと蓮池があり、大賀ハスが盛りだった。
今日は蓮の観賞を目的としたものではなかったが、あるところにはあるものだ!
かなりピンクが強く、花も大きい。
白へのグラデーションが絶妙に美しいと思う。
フェンスもなく蓮を間近に見られるのも嬉しい配慮だ。
蕾みに鼻を近づけてみたがあまり香りはなかった。
社名がDICになったようで、美術館名にもDICが付加され「DIC川村記念美術館」となっている。
ここにはDIC総合研究所があり、その隣接地に美術館を併設したものだが、更に自然散策路まで整備して春夏秋冬の草花も楽しめるようだ。このような環境で研究できる社員が羨ましい。