一度行ってみたいと思っていたのだが、ランチとセットになった案内コースがあったので予約した。
雅叙園の建物の中に入るのも初めて、改装されて趣も変わったようでもある。
入り口から奥に向かう廊下の左側には浮世絵風の大きな絵が飾られている。しかも凹凸がある。
漆喰で浮き彫り風にしたのかと思ったら、後の百段階段の説明の中にも同様な作風のものがあったのだが、木彫り彩色だった。
さらに奥へと進むと、池に橋を掛けたような廊下となる。異次元の世界に入り込んだような、外国人観光客も喜びそうな、
そして、
この豪華さには驚いた。
螺鈿細工の絵がお出迎えのトイレ、中も和式を強調し、天井には扇絵が、
そこから宴会場へのエスカレータまでが一般者が立ちれるエリア、
横に抜けると庭園に出られる。
白糸の滝?は裏見の滝にもなっていた。滝の先にはラウンジと池の鯉が、
いよいよ百段階段へ、
百段階段のエリアは靴を脱いで袋に入れて持ち歩くことになる。階段の滑り止めが土踏まずに当たって気持良い。
イメージとして百段階段はピカピカの階段の左右・上に絵があるように思っていたのだが、
実際は地味な階段と、昇る時には足先を見ているので見ることが無い天井画で構成されていた。
階段が繋ぐ七つの部屋の豪華な造りを堪能するものだった。
それぞれに描いた画家の名前が部屋の名となっており、床柱や床の間、意匠の凝らされた障子、欄間・天井の極彩色な絵に驚くようになっていた。
写真も沢山撮ったのだが、納まりや光の加減が悪く、それらの良さを表現するには物足りなかった。目黒雅叙園が用意したサイトを参照した方が分かりやすいと思う。
実は9月26日からは、この百段階段で生け花展が開かれるのだが、その時は部屋の周囲が幕で覆われてしまうので、部屋の雰囲気が分からなくなってしまうのだとか、企画展をやっていないときの方が見学に向いているそうだ。
1時間半ほどの見学ツアーが終わりランチへ、
KANADEでのビュッフェがセットされていた。
ビュッフェはついつい食べ過ぎてしまうので、控え目にしてみたのだが、この他にもデザート+コーヒーということで、今なお腹は満たされている。(味は3+)
1935(昭和10)年に建てられた現存する唯一の木造建築である3号館、
それにしても1931年(昭和6年)庶民や家族連れが気軽に入れる料亭、今で云えばファミリーレストランだろうか、斯くも「豪華絢爛」という言葉が相応しい贅を凝らした建物を造った細川力蔵さんは凄い。
百段階段というより雅叙園3号館見学ツアー、昔の料亭はこんなものもあったのだという勉強にはなる。ただ、多すぎて意識は散漫となる。