美術館のはしご、その2 国立新美術館「日展」

 日展で展示される作品は、日本画、洋画、工芸品、彫像、書、と幅広い。
 なかでも日本画が一番の好みなのだが、ことしは洋画が作風が変わったのかと思うほど見ごたえがあった。
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 ここでも何で写真が?と思うかもしれないが、
 ちゃんと撮影許可を申請し、腕にオレンジの紙テープを巻いてもらえば自由に撮影できる。ただし土日祝はダメらしいが、初めて知った。でもイイことだ!!!
 確か応募条件があったと思うが、どれも大作で、流石入選作品だけのことはある。
 
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 左上の夏草図(渡辺信喜)が「内閣総理大臣賞」、丁寧な中に日本画独特の白っぽい色彩、それでいてシャキッと纏った緊張感、これはもし可能なら家に飾っておいてもずっと飽きない素晴らしい作品だと思う!
 右上は、見る!聴く!話す!と積極的な現代版な三猿!
 左下は迫力ある構図、それでいてこれは恋をしているかのよう、
 右下は圧倒的な勢いの大噴火、とても目を惹く作品だった。
 
 洋画
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 左上は「マドレーヌの眼差し」(堀田律子)という実はとても細かい作品、女性の周囲の地図の間には説明の横文字がギッシリ、それが細かくてかつ字体が凝っている。どことなく日本画風、
 右上は土牛の醍醐の桜を思わせる、雪の柿の木を描いたもの、
 左下は阿修羅ではないが女の子の三面図、構図が面白く中心だけ色彩が載っている。
 右下は白黒だけで描いた渦、立体感があってまさに引き込まれそうである。
 
 実は洋画をこれほど熱心に見たのは今回が初めてである。
 日本画を見た後で疲れているせいもあるが、今一つ洋画に魅力を感じていなかったのだが、今回はどことなく日本画風でもあり、大胆な構図、色彩と新鮮な図柄が多かったせいか、逆に日本画以上に見ごたえがあったように思う。
 
 これだけ真剣に見ると、さすが次の工芸品、陶器、彫像、書を巡る意欲に欠けてしまった。
 でも工芸品の中には、絵画の立体版とも云えるそれはそれは魅力的な素晴らしい作品が沢山あった。凄い技術というか技というか、
 
 日展はジャンルが広いので、やはり自分の好みを中心に見てしまう。
 繰り返しになるが、洋画が素晴らしかった!