舞台「真田十勇士」

 大河ドラマ真田丸」にあやかってのの舞台化と思ったら、2014年に既に舞台化されていた。
 それよりちょうど舞台と同じような俳優で映画も上映開始されたし、勘九郎も大忙しだ。
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 新宿駅南口の高島屋入り口前に横たわる巨大ねこに驚いて、初台の新国立劇場まで歩く!
 
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 開場を舞台衣装と待つ。
 
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 六文銭の緞帳と思いきや、真ん中下の銭が一回転、そうこれは動画!
 という訳で、この舞台はプロジェクターによる動画を多用する斬新な演出である。
 
 一番前面の透けるスクリーンに映された雲の奥で太鼓の演奏が始まる。光に照らし出されて雲と一体化したようにも見えるが、するするとスクリーンが上がり、太鼓の演奏が鮮明に現れてくる。
 
 ここに登場する九度山の幸村は、「真田丸」に出てくるお馴染みの策士の幸村とは全く違う。
 勘九郎扮する猿飛佐助と幸村は九度山で初めて出会う設定、そして真田十勇士と呼ばれるように人数を増やしつつ、大阪冬の陣、夏の陣での活躍に結びついていく。
 
 大河で出てくる「真田丸」の意味を初めてここで知った。”そうだったんだ”と変に納得!!!
 
 映像とナレーション(橋之助)で時系列に話は進められていくのだが、ワイヤーアクションあり、派手な殺陣ありで、合戦場面をよくこの狭い舞台で迫力ある形に仕上げたものだと感心する。勿論客席の通路も利用する。それに会話が途轍もなく早い。
 篠田麻里子も結構イイ役を貰ってるし、身軽に殺陣をこなしていた。
 驚いたのは松平健が家康役で登場するのだが、映像のみ、実物は登場しない。
 
 「何が嘘で本当なのか?」
 
 歌舞伎とは違う、ミュージカルとも違う、舞台劇とも違う、音と映像、プロジェクション・マッピングに劇が加わったような新ジャンルの舞台劇のようだ。
 限られた舞台に動画をミックスするのは、重々しい舞台劇とは一線を画すものかも知れないが、新しい形態の実験であり、もっと映像に片寄った演出も面白いのではと思った。
 
 大河ドラマの先読みをしてしまったような気もするので、今のタイミングで見るのが良かったのか、少々悔やまれる。
 
 最初の舞台挨拶の後から始まる全員のノリに乗ったダンスは観客の拍手と一体化して、もっとも華やかな舞台となった。拍手は止まることを知らないので、何度もカーテンコールを迎えることになった。