映画「アクトレス 女たちの舞台(Cloud of Sils Maria)」 4+

  今日の映画は舞台劇を題材としたものだが、映画そのものが舞台劇のようであり、ジュリエット・ビノッシュ演じるマリアと、クリスティン・スチュアート演じるアシスタントのバレンティーヌとの、ほぼ二人舞台、

イメージ 1
  
 この映画を見ていて凄いと思ったのは、二人が映画としての役を演じきっているなと思いつつ、ストーリーとして舞台劇「マローナのヘビ」の読み合わせをしているうちに、その18歳と40歳の主人公との関係に現実になっていってしまうという二重性、
 20年前マリアは18歳の役を演じた。それから20年後40歳の役を演じようとしている。今度の18歳役は超現代人、その当時40歳役を演じた俳優の気持ちがひしひしとマリアに伝わってくる。
 
 スイスのシリス・マリアの湖の上に、天気が崩れかけてくると山の間を縫って雲が川のように流れ込み、先端はあたかも蛇(日本流には龍だろうが、)のように進んでいく。それを”マローナのヘビ”と呼ぶ。それと同じ名前が舞台劇についている。
 
 重い、暗い、でも素晴らしい!解釈は見る人の気持ちで変わるもの、映画の中でもそう何度も伝えている。そうだと思う。「4+