マンション集合ポストの鍵、誰が修理代を払うの?

 この悩ましき課題、
 残念ながら自分の住んでいるマンションでも経年劣化で集合ポストの鍵が幾つも見苦しい状態になっている。
 総会でも話題になるのだが、管理会社は「共同部分ではあるが、専有使用されるものだから修理代は個人」と説明、
 そこで住人は「使えるからそのままにしておく」状態に、

 これがどんどん増えてきても、管理組合はそのままにしておくのか、一斉修理するのか?

 法律トラブル相談集によれば、

 「集合郵便受けは共用部分ではありますが、各住戸がそれぞれの郵便受けを専用使用していることから、標準管理規約第14条に定める「区分所有者が専用使用権を有するバルコニー等」に準ずる部分といえます。また、標準管理規約21条第1項では、「バルコニー等の保存行為のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。」と定められています。
 これらにより、集合郵便受けのダイヤル錠の交換は専用使用部分の保存行為と考えられ、当該住戸の区分所有者が負担することが適切と考えられます。
 しかしながら、標準管理規約では、集合郵便受けのダイヤル錠交換費用の負担者を明確に定めているものではありません。管理組合の実情に応じて、負担者を明確にしておくことも考えられるでしょう。」

 確かに国土交通省の標準管理規約には、

(敷地及び共用部分等の管理)
第21条 敷地及び共用部分等の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれを行うものとする。ただし、バルコニー等の保存行為(区分所有法第18条第1項ただし書の「保存行為」をいう。以下同じ。)のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。
2 専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができる。

別表第2 共用部分の範囲
1 エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、エレベーター室、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)、内外壁、界壁、床スラブ、床、天井、柱、基礎部分、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」
2 エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、インターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、避雷設備、集合郵便受箱、各種の配線配管(給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分、雑排水管及び汚水管については、配管継手及び立て管)等専有部分に属さない「建物の附属物」
3 管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫及びそれらの附属物

 自分のマンションの規約も、標準規約に準じているのでほとんど同じ。
 おまけに集合ポストの鍵交換費用の負担者は定めていない。

 では、第21条第2項を
「共用部分と構造上一体となった、”専有部分に準ずると思われる鍵”の管理を共有部分の管理として一体として行う必要があるときは、管理組合が行うことができる」と解釈できるのでは?

 鍵は、ポスト本来の機能に利用者の専有使用を保護する為の付属物であって、一体構造物として取り込まれている。
 マンションエントランスの一体感を個々人が勝手に好き勝手の色・形状の鍵に変更して失わせるのは困りものだ。

 ということで、管理組合にしっかり一体管理してもらうことにしよう!!!