暗くて、後味の悪い作品になってしまった。
「テスラ エジソンが恐れた天才」というパッケージのタイトルを見て、さぞや胸のすく映画と思ったのだが、
テスラがエジソンの工場で働くようになった頃から、全世界無線送信システムが頓挫するまでを、アン・モルガンの解説付きで紹介している。
中には、世間で噂されたことを映像化し、あとでこれはフィクションと云ったり、事実を伝えようとする姿勢も見られる。
エジソンは恐れていたのではなく、自分の発明したアイディアの方が優れていると確信しているだけ、邦題はフィクション!
テスラは、金儲けでは無く世の中の為になる発明を実現したかったのだろうが、資本主義真っ只中で、曖昧なかつ素人には理解しがたい発明家に資金援助する者がいないのも仕方ない。
その点、エジソンは自分の会社を持っているので、提携という名目で資金調達がし易かったので、自分の発明を具現化できた。
テスラ役のイーサン・ホークの演技はアカデミー賞にノミネートされても良さそうだったのだが、
作品として、理解されがたい発明家のなぞ解きをしてくれた訳でもなく、ますます理解しがたい人に追い込んでしまったようで、何を云いたかったのか中途半端になってしまったので、ノミーネートも無かったのだろう。
評価「3+」